転科を考えたことはありますか?
若手医師の転科の悩み
外科系は昔から華やかなイメージがあり、憧れる学生も多いです。
進むならば、専門資格を取得したいという前向きな方も多いため、大学病院へ入局される先生も多いですよね。
しかし…
例えば心臓外科や脳神経外科では、緊急手術も多く、頻繁な呼び出しもあり正直厳しい科目だと言われています。
実際、満を持して進まれた先生でも、あまりにも現実とのギャップがあり、かなり早い段階でドロップアウトしてしまう先生も少なくないです。
よくよく話を聞いてみると、先輩医師へ進路相談をした時にもそこまで厳しい科であるということが感じられなかったとおっしゃるのです。
先輩にしてみたら、1人でも多くの医局員を獲得されたいでしょう。それに様々な障壁を乗り越えて残っていらっしゃる精鋭陣の先輩方ですから、ご活躍中の先輩を通した環境は、過酷さが半分くらいにしかならないようです。
「自分もぜひ挑戦したいな」と思えるように、いい具合にモチベーションを上げてもらえた…と。
しかし実際に現場に入ってみたら、せっかくのやる気が空回りしてしまったり、自分が思っているよりも体力や実力が必要とされていた…心折れてしまう先生にも多く出会いました。
もちろん先輩医師からのアドバイスに間違ったことはないと思います。しかし酸いも甘いも教えてもらえないと、入局後にお互いにとって良い結果が得られないこともありますよね。
満を持して有名病院で研修を受けた先生にも、自分の実力と先輩たちとの間に歴然とした壁を感じたという方も。
(率直な言い方で打ち明けてくださる先生は少ないですが、要は…というご相談が多いです。)
研修医時代は、とにかく時間がない、環境の変化についていけない、教授との折り合いが合わないなど、ストレス過多な状態が続いており、冷静な判断が難しいこともあります。
転科すべきか、研修先を見直すべきか。
心が折れてしまいそうな原因を、改めて棚卸ししてみることをオススメしたいです。
女性医師の転科の悩み
男性だから、女性だからと言うつもりはありません。
しかし女性は人生の転機である結婚や出産について考える機会は、間違いなく男性よりも多いですよね。
これは医師という職業関係なく、女性であれば誰しも一度は考えたことあります♪
だからこそ、女性医師は専門を選ぶ時に考えますよね。
学生時代には女性医師が働きやすそうな科は?
研修医時代には既婚者や子育て中の女性医師が活躍している科は?
と、よく周りを観察し、先輩から情報収集に励む方も多い印象があります。
私が以前担当させていただいた、外科の先生の例です。
学生時代から外科一本で考えていらっしゃって、実際に医局に入ってからの厳しい勤務環境にも耐えてご活躍の先生でした。
長引いたオペの後に、カンファの資料作り、患者さんの画像まとめや把握など・・・気づけば明け方なんて日が続いても、やっぱり外科が好き、患者さんを治していくという過程にやりがいを感じていらっしゃったそうです。
(一般人の私には、同じ女性としてそこまで体力勝負で働く現場に非常に尊敬の想いです!)
30歳を超え、良い方とのご縁で結婚。
そのご主人が非常に理解ある方で、20代と同じような働き方ができたのだそうです。
5年の月日を経て念願の出産。
しかしお子さんが生まれて一度復帰してみると…保育園の送り迎え、帰宅してからの子育て、そこに加えて当直こそ免除されたものの、通常業務が重くのしかかった働き方に、外科が好きだという先生にもさすがに悩みが生じたそうです。
外科自体はとても好きで、ずっとやっていきたいという気持ちも半分。
しかしお子さんも可愛く、一緒の時間を過ごしたいという気持ちも半分。
非常に悩ましいということでした。
結局、その先生とは1年近い時間をかけて一緒に話していった結果、外科の中でも比較的ワークライフバランスが保てそうな乳腺外科に転科するという方向で転職活動を進めることになりました。
物足りなさを感じるか、転科することで周りの目は?といろいろな不安があったそうですが、実際に転科された後2年してお話を聞くと、ご家庭の両立も慣れてきて、転科して正解だったということでした。
もちろん前の職場に未練がないかと言われると嘘になりますが、大切なものが変わった今となってはどちらも守ることが、その先生には大切になったそうです。
転科することで、更に活躍の場を広げた先生は本当に素敵な先生だと感じました。
転職のプロにもご相談ください
私たちコンサルタントは、そういった先生のお悩みを聞き少しずつでも前進できるように、一緒にこれからのキャリアを考えるのが仕事です。
医師だからといって、先生方の生活を壊してまで働くべきというのは土台難しいと思っております。
人それぞれに仕事とのバランスの考え方があって当然です。
そのバランスがどこにあるのか?改めて整理させていただきながら、キャリアパスを一緒に考えさせていただきたいと思っております。
是非悩んだら、一度コンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか?
これからの長いキャリアの中で、迷うことも回り道ではありませんので、どうぞご安心ください。
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30代地方都市在住の現役麻酔科医です。転職会社を探していたところ怪しい情報が次々に出てきたため、自分と周囲の先生方が使った感想を記します。
現役の美容外科医。健康や予防医学などの講演活動や保護犬活動を行う。京都府立医科大学卒業。日本医師会認定産業医、日本抗加齢医学会所属。
新米医師転職コンサルで、以前は看護師向けの転職会社で勤務していた。看護師とは全く違う医師の世界に悪戦苦闘中。