研修医・若手の働き方改革
当直は若手医師の登竜門…
私が担当させていただいた先生の中で、研修医で当直をしていない先生は1人もいらっしゃいませんでした。
先生方も、改めて研修医時代を振り返っていただくと、週に2回程度の当直をこなしていたのは当たり前だったことでしょう。
いわゆるメジャー科目において、研修医の当直が免除される病院は、私自身が知る中では残念ながらありません。
特に後期研修での当直は、単に人員不足しているとかの問題ではなく、先生方の緊急措置の腕や判断を養っていただくという点で大変貴重な機会とも言えるので、当直は経験必須でもあります。
しかし度重なる当直に、朝からの回診、オペなど日勤帯では夜間以上にハードでタフさが求められる環境では、若いからといって頑張れるとという問題ではありません。
せめて当直が週1回だったら…と、切実な声を聞いております。実際に「当直がない職場への転職を希望」とおっしゃる先生も少なくない状況を考えると、いかに当直が大変なものか物語っていると常々感じます。
一方で医師免許取得して15年以上を経過した中堅、ベテランの先生は、当直が免除されることもありますよね。
経験値の差こそあれ、同じ常勤として若手が当直が必須で、中堅以上の大先輩は当直が免除。
なんだか分かるようで、腑に落ちない20代、30代の先生も多いのではないでしょうか。
当直をベテラン医師にも任せる
聖路加国際病院では、労働基準監督署の立ち入りをきっかけに当直体制のあり方を見直している…というニュースが報じられました。
立ち入り前までは、ベテラン医師は当直は免除となっておりました。
しかし現在は準夜帯(17時~23時)や、週末の宿日直をベテラン医師にも担ってもらうこととしたそうです。
聖路加国際病院クラスの有名病院が、医師の働き方改革に動いていると、今後追随する病院は増えてきそうです。
また聖路加国際病院では、土曜日は救急科と一般内科を除く診療科での外来診療を廃止したそうです。
外来診療は、先生方の業務の比重としても負担は少なくありません。
他にも患者様のご家族への病状説明を勤務時間内に移行することなどの努力で、1カ月当たりの平均時間外労働は95時間から35時間まで減ったそうです。
現在勤務医の時間外については、2024年までには年960時間・月100時間未満と言われております。
現在の年1920時間以上の時間外を行う先生は、勤務医の10%以上いらっしゃいます。時間外の多い先生。特に研修医や若手の先生方は、時間外の削減はご自身の健康状態と照らしても死活問題です。
まだ大幅に時間外減少へ向けての取り組みが行われている病院は目立ってはおりません。
しかし当直体制の見直しや、タブレットなどを活用してオンコール体制へ移行した病院など、少しずつ変化は見られております。
時間外労働が問題となっている昨今。
一般企業では月80時間、100時間はブラック企業としてニュースになる時代です。
26歳で脳梗塞 労災認定 携帯代理店店長 残業、月100時間 https://t.co/JjnPr5KjxB #沖縄 #ブラック企業
— 沖縄ブラック企業情報 (@OkinawaBlack) July 11, 2019
そんな中、医師の働き方は2024年までに時間外を年間960時間(月80時間)まで減らすことを目標としており、まだまだ世の中の社会人の働き方改革には大きく及びません。
そもそも当直は体質に合わない先生もいらっしゃいます。無理して当直を頑張るか、試練の期間と思って頑張るか。
それともキャリアチェンジを視野にいれるか。いずれの働き方でも、医師としてキャリアは尊重されるものだと思います。
今の先生の職場では、何か働き方改革は進んでおりますか?
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30代地方都市在住の現役麻酔科医です。転職会社を探していたところ怪しい情報が次々に出てきたため、自分と周囲の先生方が使った感想を記します。
現役の美容外科医。健康や予防医学などの講演活動や保護犬活動を行う。京都府立医科大学卒業。日本医師会認定産業医、日本抗加齢医学会所属。
新米医師転職コンサルで、以前は看護師向けの転職会社で勤務していた。看護師とは全く違う医師の世界に悪戦苦闘中。